No. 1 美しい物を見る目

 最近移転した松岡美術館に行きました。白金台の一角にある静かな美術館です。中にはギリシャ時代の彫刻、エジプト時代のレリーフ、中国陶器、日本画,西洋絵画とどれも程度高い逸品がずらりと陳列されていて思わずため息が出てしまうほどでした。美術の名品を見ていると自然と気持ちが高ぶり、想像が広がり、幸せ感が満ち溢れて参ります。良いものを日常的に見ていると、自然に美に対する基準とゆうものが形成されてくると思います。これから美術品を集めようとされる方も、現に集めていられる方も、是非一度足をお運びになっては如何でしょうか。

 また、東京都現代美術館では三宅一生展(making things)を開催しています。この展覧会は、躍動感のあるインスタレーションが無限の想像の世界に引き込んでくれます。現代の空気を吸っている私達としては、このような新しい物を見る事も.現代に生きる私達としての感性を刺激し、創造力を養っていく上からも大切な事だなと思いました。こちらは、そういう意味でお薦めの展覧会です。

 度々お客様からどのような絵がよい作品なのか、どのように絵を見たらよいのかわからないと尋ねられますが、できるだけ多くの美術品をできれば実物を見る事をお薦めします。そして、常に、出会いたいと求めているうちに自然と美しい物を見る目は養えられてきます。人との出会いと同じかもしれませんね。